SAYEGUSA online shop

articles

2020.02.07

NEW!! your days , your dreams VOL.2

未来をつくる子どもたちの夢

子どもの頃、なりたいと思ったものになれたひとは、いったいどれくらいいるだろう。
それぐらい、子どもの頃描く将来はやわらかくかたちを変えやすい。
それでも、子ども達がその感性のままに翼を広げ、何かに夢中になる姿は、
大人にとっての希望のかたまりだ。今思うこと、感じること。
子どもたちの声を拾い集めていけば、夢は、今を目一杯動き生きることから始まると気づく。
それが必ず、明日をかたちづくり、未来につながる。
子どもたちは、美しい。心の翼を広げ、生きてほしい。

VOL.2でも3人子どもたちの夢をご紹介します。
(photo_Takeshi Abe, text_ Yuko Kudo)

「猫と犬とハムスターのペットショップをやりたい」

渡辺 菜繋さん (5歳)

 

花を生業とするご両親のもとに育ち、開店前に手伝いをしたり、店先で過ごしたり、花の生産者に会いにいくご両親に連れられたり。日々、花に囲まれている菜繋(なずな)さん。つい先日は、「ふたのおはなやさん」と題して、幼馴染の大親友と二人で、子どもだけでお客様をお迎えする会がありました。お客様が選んだお花を、長さを決めて切り、バランスを整えて輪ゴムでとめて、水を含ませたペーパーを巻きつけて…と手際よく「お花やさん」をこなしていきます。実はお友達より先に飽きちゃったのだけど……でもふたりで初めてのお花屋さんはドキドキする体験だったよう。大人になったらやりたいことは自由に描いているようで、最近、思い始めたことは「ペットショップ。猫と犬とハムスターの。壁は白、白に決まってるでしょ。他は…ナイショ(たぶん決まっていない)」家で姉妹のように育ったコッカースパニエルのナナとの日々が、そんな未来を想像させるようです。「ナナは黒と白で、おなかのところがピンク。それがとっても可愛いの」。

将来は「森のケーキ屋さん!」
学校から帰ると手も洗わず汗だくでピアノへ

高橋 吟くん (7歳)

耳をそっと鍵盤に近づけて音を聞くように弾き、肩をふんわりと持ち上げて演奏に気持ちを載せる小さなピアニスト、吟(ぎん)くん。朝5時半で「寝坊しちゃった」という早起きさんだから、登校前はたっぷり時間があります。工作をしたり、ピアノを弾いたり。そして学校から戻れば手洗いうがいもせず汗だくのままピアノに直行。3歳の頃、家に偶然引き取られた電子ピアノの電子音やプログラム曲に誘われるようにピアノを弾き始め、4歳から習い始めました。他にはこんな風にのめり込んだことがない吟くん、昨年は「お星様の冒険」とタイトルをつけた自作の曲も人前で披露しました。大人になったら「ケーキ屋さんになりたい」と言います。「森のケーキ屋さん」キーワードはそれだけ。ご商売しているご両親の傍では、お店やさんごっこ遊びが定番です。日々息をしてご飯を食べるようにピアノと向き合う吟くんが、いつか見せてくれるかもしれない森のケーキ屋さんには、一体どんなメロディが流れるのかしら。

「好きです、もちろん。
世界的なソロのヴァイオリニストとして活躍したいと思います」

吉村 妃鞠さん (8歳)

肩にヴァイオリンを乗せ、弓をそっと置く。まもなく始まる妃鞠(ひまり)さんの演奏は、正確な演奏技術の披露を超えて、エモーショナルの揺らぎが音に乗って響くよう。「時々、曲の物語を想像します。結婚式の様子とか、女の人が一人で泣いているところとか」。コンクールへの出場はすでに40近くを数え、これまで負け知らず。国内外から声が掛かり、演奏旅行や個別レッスンへ出かけることもしばしば。天才の名ほしいままにしながら、根っこはとにかくヴァイオリンが好き。「好きです、もちろん。ベルリンフィルやウィーンフィルと共演できるようになりたいです」ときっぱり。「文字を書くのが好きです。漢字も3歳の頃からずっと。今は、辞書で意味を調べたり、部首から探したり。あとは図鑑のような物語の本や、オーケストラの譜面を見るのがすきです」どうやらものの構図や構造を知るのが好きなよう。ヴァイオリンを一人で奏でながら、心を広く泳がせるのは、鳥のような俯瞰の景色を楽しめるからなのかもしれない。