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2020.03.01

your days , your dreams VOL.3

未来をつくる子どもたちの夢

子どもの頃、なりたいと思ったものになれたひとは、いったいどれくらいいるだろう。
それぐらい、子どもの頃描く将来はやわらかくかたちを変えやすい。
それでも、子ども達がその感性のままに翼を広げ、何かに夢中になる姿は、
大人にとっての希望のかたまりだ。今思うこと、感じること。
子どもたちの声を拾い集めていけば、夢は、今を目一杯動き生きることから始まると気づく。
それが必ず、明日をかたちづくり、未来につながる。
子どもたちは、美しい。心の翼を広げ、生きてほしい。

VOL.3でも3人子どもたちの夢をご紹介します。
*記載された年齢は取材当時(2019.7)のものです。

(photo_Takeshi Abe, text_ Yuko Kudo)

練習が終わると「やりきった」と思う、毎日。

大岩 真海羽くん (12歳)

 

ハワイのオアフ島にある地名を名付けられた真海羽(まかは)くん。春季、夏季と年に二回行われるJOCジュニアオリンピックでも積極的に連戦して10歳以下では優勝、今年は4位、などと種目により好成績を残す、平泳ぎが得意な小学生。目下の目標は「勝つこと」ではなく「キックがもっとうまくできるようになりたい」「他の種目も上達したい」。今、課題として取り組んでいることにまっすぐ。目の前の一歩が遠くの大きな夢への前進につながるとでも言うように、澄んだ眼差しでそう答えました。将来は「水泳で活躍したい。憧れの選手は、もう引退されましたが北島康介さんです。オリンピックで2冠。かっこいです。」放課後や早朝の週6回2時間ずつの練習は、つらいと思うことがあってもやめようと思ったことは一度もありません。練習が終わると「やりきった感」があるそう。毎日、毎回、必ず。それくらい精一杯向かえることを、小学生の間に見つけられたこと。まるで泳ぐために生まれてきたかのような名前が、彼の思いをそっと支えています。

「山では妖精を探すのが楽しい。キランと光って写真のも映る。絶対、いると思う!」

浅野 ブラザンスキー 絵凛さん (9歳)

「(葉っぱから雨粒を)一滴も落とさない選手権!」「あそこですずめが会議しているよ」……緑深い公園で、森のカケラを拾い上げては呟き出します。ファンタジーはどこからでも始まるよ、とでも言うように。絵凛(えりん)さんの遊び場は、北鎌倉にある自宅の裏山や庭、海。夕日がきれいだよ、今日は山へ、と日々誘い出すご両親に、時には行きたくないと漏らしながらもついていきます。美術教師であるお父さんが「いろんなことを教えてくれる」と話す顔はどこか誇らしげ。心を解き放ち、物語を膨らませています。そして今は、バレエにも夢中。一年間もご両親に訴え続けてようやく習わせてもらえることのなったのだそうです。けれど「家では、お人形遊びを一人でするのも楽しい。その背景を、紙に絵を描いて切り抜いてつくるのも好き」と、柔らかな色彩で丁寧に描かれた「背景」の仕掛け絵を見せてくれました。将来何をしたいかは、まだ決めたくないと言います。自然とつながり、感じ受け取り、自ら手を動かしてつくる日々。お父様が「アトリエアルノー」で教え伝える「アール・ドゥ・ヴィーヴル」(暮らしの芸術、自分らしい生き方)を、絵凛さん自身が体現する時が楽しみです。

「今、楽しいことは曲をつくること。お風呂がりなんかに思いつく。
恥ずかしくて絶対に聴かせられない。お父さんにもお母さんにも、誰にも!」

よよかさん (9歳)

赤ちゃんの頃から、ドラムばかりを目で追いかけ、遊ぶように叩き始めていつしか耳で覚えた音を鳴らすようになったという小学生ドラマー、よよかさん。ドラムに惹かれる理由は、まずその音、次にグルーヴ!「練習は嫌い」とはにかみ、「ソロやその場で考えたドラムを自由に演奏するが好き」と言います。4歳の頃からYouTubeに投稿している映像では、身体をリラックスさせて爽快感たっぷりに大胆にドラムえお奏でるよよかさんがたくさん見つかります。なるほどLED ZEPPELINなど世界の名だたるアーティストからもコメントが寄せられ、ロックフェスにも出演し、またNYやロスなどへ招かれるなど、彼女のハッピーな演奏は広く届き始めました。好きな音源は自分でiTunesやYouTubeから探すことも多く、例えばYouTubeからは、「音がかっこいい!」というNate Smithのドラム。「今は、曲を作ることが楽しい」。思いついた曲はすかさず携帯のボイスメモに録音して「おりてきた歌詞」などとリスト。「ドラムヴォーカル、ギターヴォーカル……次はベースヴォーカルもつくりたい。ボイスメモはちゃんとした曲になるまで絶対に誰にも聴かせられない、恥ずかしいから。お父さんにも、お母さんにも!」